表現の原点。

表現の原点。

障がい者アートについて書くことは、ともすれば誤解を招いたり
議論の種になりやすいので、今日は個人的な考えだけを綴ろう。

障がい者を始めとする専門的教育を受けていない画家たちの作品を
「アール・ブリュット<生(き)の芸術>」という呼び方をする。
この呼称自体がすでに一般美術界とは異なる「枠組み」を形成していて
以前から違和感を持っていた。

描くことの原点であろう「表現できる喜び」は、本来誰しもが持っていた感情だと思うが
画家の生活環境や社会情勢で、絵を描く行為の持つ意味は時代とともに変化してきた。
今や世に出ている様々な作品から、この「表現できる喜び」を見出すことは稀だ。

今回の「ふたり展」で展示されている作品の数々は
技術的な面を見れば、稚拙さや未熟さがないとはいえない。
技術は描くことにおいて、重要な要素のひとつであるが
表現の本質のすべてではない。

彼らは日々淡々と描きたいように描き、描きたくない日は描かない。
それ以上、それ以下の理由はそこにはない。
その無垢な感情が線や色になって、鑑賞する者に幸せな感動を与えてくれる。
だからこそ、この表現者たちに無意味な枠組みは必要ない。
ふたりの画家。それ以上でも以下でもない。
表現された作品について、作者が障がい者であるかどうかは関係ないのだ。

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山﨑智明×浅井幸男 ふたり展

■開催日時/2018年7月20日(金)~7月22日(日)
______11:00~18:00(最終日は17時終了)
■主  催/ワークプレイス栞 アトリエ彩
______名張市百合が丘東9番町290
■会期中は作家が在廊します。
www.facebook.com/workplaceateliersai
www.n-ikuseien.jp

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アート・クラフト表現空間 VOLVOX

三重県津市栄町1-888 四天王会館1F
www.volvox-stnk.net
■公共交通機関 JR・近鉄津駅より徒歩10分
■自動車 伊勢自動車道津ICより10分

[お願い]
できるだけ公共交通機関をご利用ください。
会館駐車場は台数に限りがあります。
満車の場合は近隣のコインパーキングまたは
駅周辺の大型駐車場をご利用ください。
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